『水素吸入療法』の効果と安全性
「水素吸入療法」は、専用のチューブをつかって鼻から酸素とともに水素ガスを吸う療法です。
2007年に、これまで身体における影響はほとんどないと考えられてきた水素が、選択的に活性酸素を取り除く働きをもつということが発見されてから急速に研究が進みました。多くの論文が発表されるとともに、がんや生活習慣病、神経に関する病気に加えて炎症性の病気まで幅広い分野で注目を集めています。歯科治療においては、歯肉の炎症を改善、痛みの緩和、リラックス効果等が挙げられます。
水素を身体に取り込む方法
水素を身体に取り込むには鼻から吸う「水素吸入療法」のほか、水素ガスを溶かした水を飲む「水素水」、そして医療機関でおこなう生理食塩水※の点滴や点眼薬があります。ただし、一部の状態をのぞき自由診療にあたるため、価格やメリットについて医師に確認することが大切です。
この“一部の状態”というのは、病院の外で急に心臓が停止し、救急蘇生(そせい)術によって心臓の鼓動は再開しても脳をはじめとする臓器の機能が損なわれている状態で、「心停止後症候群」と呼ばれています。これについては2016年から、国の定める先進医療※の適応で「水素吸入療法」がおこなえるようになりました。そして今、水素の働きはがんの治療にともなう放射線療法や抗がん剤の副作用に対しても有効性が高いとして、さらに研究がすすめられているところです。
※生理食塩水:ヒトの体液、とくに血清と浸透性を等しくした食塩水のことで、濃度は0.9w/v%を指す。
※先進医療:まだ保険診療の対象となっていない先進的な医療技術と、既存の保健診療との併用を認める療養のことで、国民の安全性の確保と患者負担の軽減などを目的としている。
「水素吸入療法」とほかの抗酸化療法とのちがい
「水素吸入療法」がほかの抗酸化療法と大きくちがうのは、選択的に有害な活性酸素だけを取り除くことができるという点です。一般によく知られるビタミンCやグルタチオンなどの抗酸化物質は、活性酸素の種類を区別して取り除くことができません。
ここで、活性酸素には2つの種類があります。まず1つ目は、私たちの身体を細菌やウイルスから守ったり、血管をひろげて血圧を上がりにくく保ったりする善玉活性酸素(スーパーオキシド、過酸化水素、一酸化窒素)。そして2つ目は、細胞や遺伝子に障害を与えることで多くの病気や老化などを引き起こす、悪玉活性酸素(ヒドロキシラジカル)です。
この2つのうち、「水素吸入療法」で悪玉活性酸素だけを選んで取り除くことができる理由は、水素分子の還元力※が穏やかでよわいから。その力は、ビタミンCやグルタチオンに比べると1%にも及びません。これが功を奏し、身体にとって必要なシグナル伝達※や免疫システムを担う善玉活性酸素まで除去してしまうことを防げるという訳です。また、水素分子は極めてちいさいサイズで、細胞のなかにあるミトコンドリアや遺伝情報を保存する核の内部まですばやく入り込みます。さらには、電子的な偏りがないうえに水と脂の両方になじむ性質をもつため、血流の滞った部位や脳でも入っていくことが可能です。
※還元力:物質から電子を受け取る化学反応(これを還元という)を示す力のことで、酸化力の対義語。
※シグナル伝達:細胞が適切に働くために必要な刺激や物質などを、ほかの細胞とやりとりする流れのこと。
水素の利点
水素が他の一般的なビタミンやポリフェノールなどの抗酸化食品抗酸化物質と違う点が善玉活性酸素には反応せずに悪玉活性酸素とのみはんのうして無害な水に替わり、活性酸素を洗い流してくれるのです。
ウイルスに負けない、免疫力の強い身体づくりを目指して頂けます。
1.抗酸化作用
水素は抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素種を中和することで細胞を酸化ストレスから保護する役割があるとされています。
2.炎症の軽減
水素は炎症を軽減する可能性があり、関節炎や炎症性腸疾患などの症状を緩和することが研究で示唆されています。
3.エネルギー改善
水素がミトコンドリアの機能を向上させ、エネルギー生産に寄与することが報告されています。
これにより、体力の向上や疲労感の軽減が期待されています。
4.神経保護
水素は神経保護作用を持つとされる神経変性疾患や脳損傷の症状の軽減に寄与する可能性が研究で示唆されています。
5.スキンケア
水素水や水素化粧品が肌の健康に良い影響を与えると主張されており、肌の保湿や美容に寄与するとされています。
6.運動パフォーマンス向上
一部の研究では、水素が運動時のパフォーマンス向上や筋肉疲労の軽減に寄与する可能性が示されています。
7.血圧調整
水素が血管の拡張を促進することから、血圧の調整に寄与するという研究結果もあります。
8.抗アレルギー効果
水素がアレルギー反応の軽減に寄与する可能性が報告されています。
9.体内の酸性度調整
水素が体内の酸性度を調整し、酸性ストレスから身体を保護する役割があるとされています。
10.消化器系への影響
水素が消化器系に対する影響が研究されており、腸内環境の改善や消化器トラブルの緩和に寄与する可能性があります。